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# 土砂降りにびしょ濡れ (May, 25, 2008)
2008/11/10 18:14
まず怖かったのは
体が先に反応してしまったこと

僕は雨が降りはじめる少し前に
友達の誕生日プレゼントを見に出かけた
無性に何か食べたくなって新百合ヶ丘のマックに入ろうとしていると
入口の前で店員の女の子がテーブルの上に何かを広げていた

「プレミアムローストコーヒーいかがですかー?
無料コーヒーいかがですかー?」

僕は普段、言葉を頭で理解するのに他人より多少の時間を要する人間なのだけれど
この時ばかりは早かった
店に入ろうとする足は止まり
その声のする方に体ごと振り向き
あわよくばな笑顔を浮かべコーヒーを受け取った


「無料」に貧乏症候群が反応したのか
「コーヒー」にカフェイン中毒症が反応したのかは想像に任せるが
断じてマックの制服のミニスカにではない
でもミニスカに反応してしまったという方が遥かに健全な気がする


帰り道は土砂降りだった
時に濃く、時には薄く、しかし確かに雨の匂いがした
久しぶりに雨に打たれると何かが思い出される

運動会、肉の田川、武甲山、マンホール、ホットミルクカルピス…

理由はよくわからなんだが
雨の匂いは運動会、という回路が頭にある
きっと、運動会の練習中雨が降り出して
校舎の頼りない庇やテントの下で
土やそこに生えている草をいじり倒した記憶が根強いのかもしれない

昨夏、結局一人で行くことになってしまった場所
それが秩父でそこに武甲山があった
原付で、眼鏡もサングラスもかけず裸眼で豪雨を進んだのも手伝い
全身びしょ濡れのままあるファミレスで一夜を明かした
東雲が薄い蒼に染まる頃天気はだいぶ機嫌を直していたので
武甲山の見える丘にもう一度行ってみた
雨とも霧とも雲とも取れぬ淡い霞みが
岩肌をむき出しにした山頂を神々しく称えていた
強い雨の中原付を走らせると必ずこれを思い出す

牛乳とカルピスを5:1で割って
電子レンジで温めると何やら気持ちの悪いものができて
当たり前のように飲めたものではないので捨てようと決意
でもシンクに流すと詰まりそうなので
目を盗みアパートの階段に責任を委ねた
この大雨で流れるだろう
その考えはやはり甘く
翌日の晴天の下、階段の「アレ」を見ると
猫か何かの吐瀉物にしか見えなかった
雨が僕の鳥肌を立たせるとカルピスを思い出す

僕はどうも相合い傘というのが苦手で
いざしてみると、相手を濡らせまいとして僕の頭上に傘はなく
ただただ、自由の女神のようなポーズをとって歩いていたのが懐かしい
その後、その日が金曜であることを思い出して
駅前の「肉の田川」のチキンカツを二人で食べるのだ
僕は確か、毎回マスタードを塗りすぎていた
時間に余裕があった日は
少し歩いてテニスショップの敷地内の大判焼きも食べた

雨の日のマンホールは
僕にとって恐怖の象徴の一つだ
それ以上言ってしまったら
水道局が余計にカーブにマンホールを作りそうで
怖い


雨はやっぱり、たまにあるからこそいいもの
これからは頻繁に雨が降って
飽きやすい僕はすぐ雨に飽きてしまうだろう
コーヒーでも飲みながら本を読んで
せめて心と頭に晴れ間を、という季節が始まる
嫌いじゃない
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