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# ポイ捨て
2010/01/11 01:19
 天地神明に誓って言うが、僕は生まれてから一度も故意にポイ捨てをしたことがない。
 なので、食べ歩きしたゴミなんかを上着のポケットに入れてしまう癖がたまにお目見えして、周りに知っている人がいないかキョロキョロしたりする。


 実際問題、駅のホームや電車内でそこら辺にうっちゃっておいても駅員さんが拾ってくれるし、公園だったら毎日来るかは知らないが清掃員の方が拾ってくれるし、誰も拾わなくても土に溶けてしまうかもしれない。
 言う人が言ったら「川底の空き缶はザリガニとかの住処になってるから、拾ったらダメ!」なんて人もいるかもしれない。ザリガニは空き缶にしか住めないとでも思っていたら、僕はその人をかわいそうに思って放っとく。
 つまるところなぜ人間はゴミを捨てるのか。歩いてていきなり革ジャンをポイ捨てする人間はいまい。ゴミの定義とは「有用でない」ということなんじゃないか、と僕は思う。
 たとえば、飲み終わったペットボトルをカバンにしまう人はいても、食べ終わったメロンの皮をカバンの中にしまう人はいないだろう。それはやはり、空きペットボトルは有効活用できるからだ。メロンの皮はデロリアンくらいにしか使えないんじゃなかろうか。そもそもデロリアンを持っている人間はそうそういないんじゃなかろうか。
 これは逆説的に言えば、「ゴミに付加価値を付ける」ことによってゴミは減るのではないだろうか。価値があるものは決してゴミではないからである。
 人間というのはどいつもこいつも想像を絶するほど短絡的で馬鹿だから、自分の持っている資源が、「一度誰かの手に渡って」再利用される、ということをあまり想像できていない。なのでこの「一度誰かの手に渡って」というのを省けば、自ずと道路脇に落ちているゴミはなくなるのだ。
 例えば、整髪剤のムースのスプレー缶なんか詰め替えにできるならした方が良いと思うし(おそらく詰め替えにすると何か不都合があるからしていないだけだろう)、お菓子の包装紙なんか全て「10枚集めたら1つあげる」なんてものにしても良いと思うし、そこらへんのおじいちゃんがワンカップの空き瓶を花瓶に使ってるのなんか初めて見た時はおしゃれだなと思いました。
 何より、「一度誰かの手に渡って」というのを省けばいいとか言っておいてあんまり「こうしたらいい」って案が浮かばない僕自身が「想像を絶するほど短絡的で馬鹿」なんだが。

 ゴミを捨てるのを悪いと言うわけじゃない。
 人間が人間である以上、いろんな何かを誰かに頼って生きていくべきなのだ。そこには当然、自分の出したゴミを誰かに処分してもらう、ということも含まれると思う。僕自身毎日そうである。
 ただ、所かまわずポイ捨てしてしまうような不潔な出来損ないどもは、所かまわず糞尿を垂れ流しているのと特に変わりはないのだ。「ゴミをゴミ箱に捨てられない」というのは、社会人として致命的な欠陥であると同時に、人間として独立していないということをあえて自分から表現しているように思える。
 モラルハザードのこのご時世、ゴミをゴミ箱に捨てられない大人、順番守れないで割り込みしちゃう大人、他人の顔の前でゲップしちゃう大人、安全運転してる車をあおっちゃう大人、周りに迷惑かけに社会に出てきたとしか思えないようなゴキブリみたいな大人ばっかりでも、そんなクズ野郎も家に帰れば良いお父さんだったり、良いお母さんだったり。彼らの子供たちが一番かわいそうだ。
 子は親の言動を真似る。モラルハザード世代の親たちは、知らず知らずに自分の子供をゴミのような人間にしている。ゴミのような人間にしたのは親自身なのに、子供に都合の悪いことがあると親は怒る。負の連鎖だ。
 成績至高主義の核社会化は今後ますます進み、今に「教授のゴミをゴミ箱に都度捨てにいく仕事 時給:1300円」なんて仕事ができるかもしれない。


 僕は「将来ゴミ屋敷に住みたい」というタイプの人間ではない。そう言うタイプの人間がいるのかどうかはあまり興味がないが、例えゴミ屋敷に住んだとしてもいつか退去勧告かテレビ局のおせっかいの掃除屋が来るのはわかっている。
 自分にとって都合の悪い人間が来ても、僕の逃げ足はザリガニほど早くない。
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